さかいや夏レガシーFinal(エターナルパーティートライアル)-レガシー
レガシーフォーマットでのグランプリ千葉を11月末に控え、レガシープレイヤーの熱気が盛り上がり大阪の空を焦がすアツい夏も終盤戦。
当店では、毎年、夏の締めくくりのエターナルパーティートライアルが開催される!
真剣勝負のレガシーの世界に参加するだけでも、強力なライバルと一試合プレイだけでも、プレイヤーとしてまた少し高みに到達できるだろう!
Mainboard
1《森/Forest(KLD)》
2《Taiga(3ED)》
4《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows(FUT)》
1《平穏な茂み/Tranquil Thicket(ONS)》
1《ボジューカの沼/Bojuka Bog(WWK)》
4《リシャーダの港/Rishadan Port(MMQ)》
4《不毛の大地/Wasteland(EMA)》
1《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》
4《演劇の舞台/Thespian's Stage(GTC)》
3《暗黒の深部/Dark Depths(CSP)》
3《イス卿の迷路/Maze of Ith(EMA)》
1《The Tabernacle at Pendrell Vale(LEG)》
1《Glacial Chasm(ICE)》
1《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》
1《樹木茂る山麓/Wooded Foothills(KTK)》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest(ZEN)》
4《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond(STH)》
1《溶鉄の渦/Molten Vortex(ORI)》
4《踏査/Exploration(CNS)》
1《森の知恵/Sylvan Library(EMA)》
4《輪作/Crop Rotation(ULG)》
4《ギャンブル/Gamble(EMA)》
4《壌土からの生命/Life from the Loam(MMA)》
4《罰する火/Punishing Fire(ZEN)》
1《マナ結合/Manabond(EXO)》
Sideboard
1《カラカス/Karakas(EMA)》
1《窒息/Choke(8ED)》
3《クローサの掌握/Krosan Grip(MMA)》
1《世界を目覚めさせる者、ニッサ/Nissa, Worldwaker(M15)》
4《抵抗の宝球/Sphere of Resistance(EXO)》
3《虚空の杯/Chalice of the Void(MMA)》
2《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》
Top 4 Decklist はコチラ
※なかのひとも参戦しましたので、写真が少ないことをご了承下さい。
少し見にくいかもしれないが、《オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagers(MMA)》を使った、一風変わったデッキを持ち込まれたプレイヤーもいたぞ!
間違い探しでは無いが、この写真に違和感を感じたなら、その観察力はすごい。
現在、飛ぶ鳥落とす勢いのHori,LandsMasterがこのイベントを制覇した!
主催 Gameshopさかいや
ヘッドジャッジ カツバヤシノブヒサ氏(Lv1ジャッジ)
開催日 2016年10月16日
フォーマット レガシー(一般)
ラウンド数 スイスラウンド5ラウンド
参加費 1500円
参加人数 名
賞品(選択制)
1位 《Volcanic Island(3ED)》(ヘビープレイド)
以下、順位取りによる商品選択
《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》
《梅澤の十手/Umezawa's Jitte(FtV)》
《御霊の復讐/Goryo's Vengeance(BOK)》
人数合わせに中の人が参戦しましたので、レポートしたいと思います。
今回はURDelverを使いました。《意志の力/Force of Will(EMA)》と《Volcanic Island(3ED)》がお高いデッキですが、
意外と最近のカードばかりで組むことが出来ます。エターナルマスターズに収録されているカードが多く、ゲートウォッチの誓いや異界月でかなりの強化を受けたアーキタイプで、レガシー入門にかなりオススメです。
高速デッキなので、《Volcanic Island(3ED)》の足らない部分は《蒸気孔/Steam Vents(RTR)》や《尖塔断の運河/Spirebluff Canal(KLD)》などでも代用できます。自分のライフは飾りですし、土地が4枚以上並ぶことも少ないです。
ただし、フェッチランドの採用のために必ず《Volcanic Island(3ED)》を最低1枚は採用して下さい。
Mainboard
4《僧院の速槍/Monastery Swiftspear(KTK)》
4《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》
4《嵐追いの魔道士/Stormchaser Mage(OGW)》
2《騒乱の歓楽者/Bedlam Reveler(EMN)》
4《稲妻/Lightning Bolt(MM2)》
3《稲妻の連鎖/Chain Lightning(EMA)》
1《二股の稲妻/Forked Bolt(ROE)》
4《渦まく知識/Brainstorm(EMA)》
4《思案/Ponder(M12)》
4《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》
4《目くらまし/Daze(EMA)》
2《発展の代価/Price of Progress(EMA)》
4《意志の力/Force of Will(EMA)》
2《島/Island(KLD)》
1《山/Mountain(KLD)》
4《Volcanic Island(3ED)》
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn(ZEN)》
3《汚染された三角州/Polluted Delta(KTK)》
2《溢れかえる岸辺/Flooded Strand(KTK)》
Sideboard
3《外科的摘出/Surgical Extraction(MM2)》
2《紅蓮破/Pyroblast(EMA)》
2《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》
2《粉々/Smash to Smithereens(ORI)》
2《発展の代価/Price of Progress(EXO)》
1《硫黄の渦/Sulfuric Vortex(CNS)》
1《呪文貫き/Spell Pierce(ZEN)》
1《狼狽の嵐/Flusterstorm(CMD)》
1《血染めの月/Blood Moon(MMA)》
今回は、レガシーを始めたい人や始めたての人、レガシーに興味があるけど、なかなか勇気が出ない人に向けてレポートしてみたいと思います。
R1 Grixis Delver
レガシーのゲームは、カードが古いだけで、スタンダードのゲームと何も変わりません。ルールも同じです。怖いことは何もありません。
でも、違うんでしょう?って思う方にスタンダードと少し違って気をつけるべきことに焦点を絞ってみます。
カードが古いということが最大の違いです。
これは、カードに実際に書かれている効果と、本当の効果が異なる可能性があることを意味します。
《森の知恵/Sylvan Library(EMA)》なんかが有名ですね。第四版(4ED)と第五版(5ED)と最新のエターナルマスターズ(EMA)で全てテキストが異なります。エターナルマスターズの挙動が正しいです。
こんなの覚えられないよって思うかもしれません。
大丈夫です。みんな覚えてません。
ただし、自分の使うカードだけは覚えて下さい。
そして、対戦相手に説明してあげて下さい。
わからなければ、ジャッジを読んで、現在の正しい効果のテキスト(オラクルと呼びます)を確認できます。
レガシーイベントでジャッジコールの半分は、オラクルの確認のために行われますので安心してジャッジを読んで下さい。
もっとも、《森の知恵/Sylvan Library(EMA)》ほどにカードの効果が変わるカードはほとんど無いので安心して下さい。
《森の知恵/Sylvan Library(EMA)》、《動く死体/Animate Dead(EMA)》ぐらいですね、問題になるレベルなのは。
このマッチアップは、黒を抜いた代わりに、速度と安定性が増したUR Delverと、黒のお陰で柔軟性と《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler(FRF)》を使えるGrixis Delverの戦いとなります。
実際には、Grixis Delverがやや有利なマッチアップとなりますが、相手の《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》が変身できずこちらの勝利となりました。
こちらの《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler(FRF)》への対抗手段が限られるため、地上を飛び越えられる《嵐追いの魔道士/Stormchaser Mage(OGW)》と多めの火力呪文でスピード勝負になります。《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(EMA)》によるライフ回復がツライ戦いです。
R2 WU Miracles
スタンダードと違う所は、フェッチランドの存在です。タルキール覇王譚がスタンダードで使えた時代は、スタンダードでもフェッチランドが使えましたが、どこが違うのでしょうか。
その回数です。レガシーのデッキの大半が6枚以上のフェッチランドを使っています。今回のUR Delverに至っては9枚も入っています。それは、ライブラリのシャッフルが多いことを意味します。シャッフルや土地を探すのに時間がかかってしまうと、ゲーム時間を圧迫し引き分けの原因になってしまいます。これはスタンダードとの大きな違いです。
特に、《汚染された三角州/Polluted Delta(KTK)》では、《Volcanic Island(3ED)》は持ってこれますが、《山/Mountain(KLD)》は持ってこれません。なれないうちは間違いもおきます。ここは要練習です。
さらに、《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top(EMA)》、《渦まく知識/Brainstorm(EMA)》、《思案/Ponder(M12)》などのライブラリの操作が増えます。この辺りは、熟練のレガシープレイヤーでもミスが頻発しますので、少し注意が必要です。
フェアデッキで最強のアーキタイプにひとつである奇跡デッキですが、Delver系ではいささか不利になります。《剣を鍬に/Swords to Plowshares(EMA)》と《終末/Terminus(AVR)》でクリーチャーに綺麗に対処されてしまうと、打点が足らず、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(EMA)》に切り刻まれてしまいます。《発展の代価/Price of Progress(EXO)》のダメージも期待できないため、サイド後のゲームに期待です。
サイドには、奇跡戦で有利になるカードが多く採用されています。
わかりやすい 《紅蓮破/Pyroblast(EMA)》と独楽とジェイスを沈黙させる《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》に
相手が対処しづらい脅威である《硫黄の渦/Sulfuric Vortex(CNS)》を使います。
相手は《僧院の導師/Monastery Mentor(FRF)》をサイドインすることが多いので
《稲妻/Lightning Bolt(MM2)》などの除去はサイドアウトはせずに残します。
このマッチでは、果敢にライフを削りに向かった点と、相手の選択が裏目を引いたのが重なって勝利することが出来ました。
R3 Lands
では、次のスタンダードとレガシーの違いは何でしょうか。
それは、特殊なデッキがあるということです。
コンボデッキ自体はスタンダードでもあるかもしれません。
レガシーのコンボデッキは殺傷能力が高いのですが、それ以上に
デッキそのものがコンボのような構成になります。
発掘能力を活かしたドレッジデッキや、この土地単なんかが該当します。
土地単はデッキの40枚ほどが土地で構成され、
他のカードも《壌土からの生命/Life from the Loam(MMA)》《輪作/Crop Rotation(ULG)》などの
土地カードをサポートするものが多いです。
何もわからずに普通に相手を攻めようとしても、
《The Tabernacle at Pendrell Vale(LEG)》や《Maze of Ith(DRK)》、《罰する火/Punishing Fire(ZEN)》などで
何も出来ずに《暗黒の深部/Dark Depths(CSP)》に押しつぶされるでしょう。
このように特殊な動きをするデッキが数多くあるので、これについては
経験を積み、身をもって体験して覚えていくしか無いでしょう。
正直なところ、URDelverから見るとこのマッチアップは絶望的です。
相手が《暗黒の深部/Dark Depths(CSP)》に到達するのが遅れたり、《罰する火/Punishing Fire(ZEN)》が
回らないことを祈りながら、速攻で殴りかかるしかありません。
どんなに良さそうなハンドでも、攻撃力が無ければ即マリガンです。
現実には、マリットレイジを《嵐追いの魔道士/Stormchaser Mage(OGW)》がチャンプブロックして時間を稼いだところで
焼け石に水で、瞬殺されてしまいました。
サイドボードからは、それなりの枚数がサイドインできるのですが、それでも勝てる見込みはありません。
《外科的摘出/Surgical Extraction(MM2)》は非常に有効なので、これがキーカードとなります。
通常の構成だと2枚以下ですが、このデッキは3枚取ってあるので殺意は高いです。
《血染めの月/Blood Moon(MMA)》《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》も強い味方です。
しかしいずれも時間稼ぎに過ぎず、マリットレイジに対し、抜本的回答を持たないので
速攻するしか無いのです。
もちろん、サイド後もマリットレイジに押しつぶされました。
実際には5ラウンドありましたが、ここまでにしておきましょうか。
レガシーは、スタンダードと違うように見えて、ルールは何一つ変わることはありません。使われるカードが少し違うだけのフォーマットです。
スタンダードよりも広大なカードプールがあり、様々なデッキが蠢く世界です。
常に新しい発見と、新しい脅威、新しい頼れるカード、そして新しい出会いがあります。
ぜひ、皆様も新しさのために古いカードを使ってみませんか?