2016/05/22 Grand Prix Trial Columbus - Legacy

グランプリトライアルコロンバス(レガシー)



レガシーでのグランプリトライアル

グランプリトライアルは、スタンダードかモダンかシールド、もしくは本戦と同じフォーマットでしか行うことが出来ない。つまり、レガシーフォーマットでグランプリトライアルを開催するのは、本戦がレガシーでなければ開催できない。

今年の下旬には千葉にてレガシーのグランプリが開催される。今回は、レガシーでの競技イベントを開催できる数少ないチャンスを活かすべくグランプリトライアルコロンバスの開催となった。



Column

待望のちゅん先生によるレガシー入門者向け読み物コラムの第二弾が完成した。

第一弾はコチラ



Satellite Event

前回のPPTQからの試みとして、今回もサテライトイベントを開催した。

マジック・ザ・ギャザリングプレイヤーには馴染みが薄いかもしれないが、ポーカーのイベントなどではよくあるシステムである。

ポーカーなどでは、イベントの参加費が高額になる場合が多く、そういったイベントでは参加費が安いサテライトイベントが開催され、その勝者は本戦に参加費を支払わずに出場できる。

予選と異なるのは、参加費を払えば、本戦から参加できる点だ。

GPT自体は、誰でも参加できる。しかし、人件費や賞品などかかる費用は大きく参加費も他のイベントに対して高くなりがちだ。そこで、2000円の参加費を免除されるイベント、それがサテライトイベントだ。サテライトは今回500円で開催したので、これを勝ち抜けば500円でGPTに出られることになる。もちろん、サテライトに運悪く敗退しても、本戦には参加費を払えば当然出られるので、デッキの調整などにもオススメできる。

今回は、サテライトイベントで3ラウンド全勝プレイヤーが、4名のうち2名がGPTに参加希望し、無料招待された。残念ながら、予定が合わなかった残り2名には、シングルカード割引券が賞品として贈られた。



Winner's Deck

1st Infect - Yao Syunsuke

Mainboard

 

4《ぎらつかせのエルフ/Glistener Elf(NPH)》

4《貴族の教主/Noble Hierarch(MM2)》

4《荒廃の工作員/Blighted Agent(NPH)》

 

1《森の知恵/Sylvan Library(5ED)》

4《行き詰まり/Standstill(ODY)》

 

1《輪作/Crop Rotation(ULG)》

4《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》

4《思案/Ponder(M12)》

3《巨森の蔦/Vines of Vastwood(ZEN)》

2《Berserk(2ED)》

1《否認/Negate(ORI)》

4《激励/Invigorate(MMQ)》

4《Force of Will(ALL)》

1《強大化/Become Immense(KTK)》

 

1《森/Forest(SOI)》

4《Tropical Island(3ED)》

1《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven(TSB)》

4《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus(MBS)》

4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》

4《霧深い雨林/Misty Rainforest(ZEN)》

1《不毛の大地/Wasteland(TMP)》

 

Sideboard

 

1《青霊破/Blue Elemental Blast(4ED)》

1《原基の印章/Seal of Primordium(PLC)》

2《水没/Submerge(NEM)》

2《真髄の針/Pithing Needle(RTR)》

1《狼狽の嵐/Flusterstorm(CMD)》

1《輪作/Crop Rotation(ULG)》

1《Karakas(LEG)》

1《ボジューカの沼/Bojuka Bog(WWK)》

1《四肢切断/Dismember(NPH)》

1《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage(DKA)》

1《ヴィリジアンの堕落者/Viridian Corrupter(MBS)》

1《外科的摘出/Surgical Extraction(MM2)》

1《クローサの掌握/Krosan Grip(MMA)》



Event Images



Today's Cards

《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst(LRW)》

 

《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben(DKA)》と同じ能力を保つ魔法のアーティファクトがこれだ。サリアよりも初出は早く、元祖サリアとも言える。白ではなく、アーティファクトなのでさまざまなデッキに使うことができる反面、自分の首も絞めてしまうだろう。

エルドラージを使ったデッキに多く見られた。モダンでは、《ウギンの目/Eye of Ugin(WWK)》を失ったが、レガシーでは使えないパーツは無いうえに、《古えの墳墓/Ancient Tomb(TMP)》などの強力なマナ加速を得て、まさにエルドラージ覚醒といった様相を呈している。

《祖先の幻視/Ancestral Vision(TSP)》

 

モダンで解禁されて話題沸騰中の青いカレも、レガシーでは常に現役だ。続唱デッキで主に使われ、時間や手間はかかるが強力なアドバンテージ源として使われている。

1ターン目は迷わず待機、中盤は《断片無き工作員/Shardless Agent(PC2)》でめくれ、後半は《Force of Will(ALL)》のコストに充てられるため無駄が無い。ハマるデッキにはとことんハマる優秀カードだ。

昔は、待機せずに使えるタイプのものもあったらしいが、はたして。

《ぎらつかせのエルフ/Glistener Elf(NPH)》

 

感染デッキの根幹にして基本。感染持ちクリーチャーの中で1ターン目に登場するカレをご紹介しよう。パワーやタフネスは、たったの1しかないが、多くのプレインズウォーカーを沈めてきたパワーカードだ。

もちろん、感染というキーワードが強いのだが、1マナという軽さは誰にも真似できない。

多くの場合は、《激励/Invigorate(MMQ)》されたり《Berserk(2ED)》されたり、あるいは《強大化/Become Immense(KTK)》なんてこともあるらしい。

いやはや、ここまでくると、使い捨ての歯車みたいで、笑うに笑えない。


Metagame Breakdown

19のデッキ分布は、右のようになった。

Infectが多いが、他はおおよそ今のメタゲームから大きく外れていないように感じる。

最大勢力はMiraclesの5人。うち一人は、メインボードから《僧院の導師/Monastery Mentor(FRF)》を採用していた。他の4人もサイドボードに採用しており、Miraclesのサイドプランとしての《僧院の導師/Monastery Mentor(FRF)》はもはや当然のものとなった。

3名のうち2名をTop8に、さらに内1名を優勝に導いたのはInfectだ。3名とも微妙にリストが異なるが、青のドローと緑のパンプ呪文を使い、相手を毒まみれにするのは変わらない。

《実物提示教育/Show and Tell(USG)》を使うのは2名。一人は《Eureka(LEG)》まで採用するUG OmniTellだ。また、クラシカルなSneakShowもまたTop8に残っている。SneakShowのサイドに《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger(SOI)》が鎮座しているのが気になる。

レガシーコンボの華、ストームからはANTが2名。うち1名はTop8に残った。ShowTell系と並んで警戒しなければならないコンボ筆頭の地位は揺るがない。

テンポデッキのDelver系は振るわなかった。2名が選択したがどちらもTop8に残らず。

一方で同じ色でも、BUG CascadeはTop8に残った。強力なアドバンテージ源を活かした立ち回りはカードパワーの偉大さを感じさせる。

Death and Taxからも2名の内1名がTop8に残った。こちらも二人のリストは微妙に違い、《変位エルドラージ/Eldrazi Displacer(OGW)》採用の妙がTop8進出を決めたのかもしれない。

他は、PoxやReanimate、部族といったTire 1.5だ。しかし、こちらも、油断はならず、Top8に1人は食い込んでくるメンツだ。

レガシーは、メタが広大で全てを対策するのは困難なうえにトーナメントシーンでも見たことのないカードが使われることもある。そういう意味では19人で14のデッキが持ち込まれたこのメタこそ、レガシーのメタゲームなのだと思う。

 

Color   ArchiType   Top8
Miracles 5 WUR Miracles 4 1
Menter Miracles 1  
Infect 3 UG Infect 3 2
ShowTell 2 UG Omni-Tell 1 1
Sneak Show 1 1
ANT 2 ANT 2 1
DeathTax 2 Death and Tax 2 1
Delver 2 BUG Delver 1  
Grixis Delver 1  
Cascade 1 BUG Cascade 1 1
Pox 1 Mono Black Pox 1  
Reanimate 1 UB Reanimate 1  
Merfork 1 Mono Blue Merfork 1  
Elf 1 Elves ! 1  


Event Detail and Annoucements

Event Detail

主催 Gameshopさかいや

ヘッドジャッジ カツバヤシノブヒサ氏(Lv1ジャッジ)

開催日 2016年5月22日

フォーマット レガシー(競技)

ラウンド数 予選スイスラウンド5ラウンド、決勝シングルエリミネーション3ラウンド

参加費 2000円

参加人数 19名

賞品

  1位 《Scrubland(3ED)》

  2位 《御霊の復讐/Goryo's Vengeance(BOK)》

  3位 《苦花/Bitterblossom(MM2)》、

  4位 《金属細工師/Metalworker(UDS)》

  5位 デュエルデッキ「正しき者vs堕ちし者」

  6-8位 モダンマスターズ2015英語ブースター1パック

  ※ 各順位の賞品は、5-8位、3-4位、2位、1位のそれぞれの枠ごとに

    さまざまな賞品を用意、お好きなものを選択していただきました。

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